外為関連の時事コラム(2009) - 過剰な投機を抑制?レバレッジ規制時代へ
2009年4月、金融庁がFX規制強化策を打ち出しました。その中で特に注目されているのが、レバレッジ(証拠金率)の規制強化です。
ハイレバ競争に懸念
FXの場合、レバレッジが使えるので、小さな元手でも、大きなリターンを期待することができます。そのため、各FX業者はこぞって高いレバレッジを導入、投資家にアピールしています。
レバレッジは保証金制度です。業者に預け入れたお金の10倍、20倍、中には400倍もの金額の取引をすることができる業者もあります。
例えば、1万円の保証金を取引口座に入金します。FXの場合、この1万円をもとに、レバレッジを使えば、100万円以上の金額を取引することができます。
手持ちの資金が小さくても、大きなお金を動かすことができるので、当然大きなリターンをねらうことができます(逆に投資リスクも高くなります)。
こうした取引のしやすさや、近年のデイトレブームとあいまって、各FX業者はこぞって高いレバレッジを導入しています。投資効率の高さを売りにする業者も。
今回、金融庁は、こうした過度のレバレッジ運用に「待った」をかけたのです。その理由は、「過度の投機を助長する」とのこと。
つまり、金融庁としては、「高いレバレッジによる運用は、顧客の利便性を損ない、投資リスクを高める」という立場(建前)を取っているわけです。
投資家の声は
一方、投資家の9割は、レバレッジ規制に反対しているとのことです(矢野経済研究所のデータを参考)。高いレバレッジがリスクになると考えているケースは全体の半数以下となっています。
むしろ「自己責任であって規制されたくない」と考えている投資家が多いようです。金融庁、個人投資家の立場をそれぞれまとめると次のようになります。
金融庁(規制推進)
・規制することで投資家を保護できる
・現在のレバレッジ水準は危険
個人投資家(規制反対)
・レバレッジは自己責任(国の規制は余計なお世話)
・投資効率が落ちる(慣れた投資家にとってレバレッジは強力な武器)
現在、金融庁はレバレッジを最大20倍〜30倍ほどに規制する方向で検討しています。これらの規制は、確実に業界の構図に影響を与えそうです。
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