外為関連の時事コラム(2008) - 大阪証券取引所がFX参入へ、業界はどう変わる?
大阪証券所の参入が決まる
2008年1月、大阪証券取引所がFX(外国為替証拠金取引)を導入を発表しました。東京金融取引所の「くりっく365」に次ぐ、公設取引所の誕生です。
2007年来、FXは小額からでも取引できる手軽さ(何と5,000円からでも取引できる業者もある!)、円高等の影響が重なって、その市場を大きく広げています。
一方で、一部のFX業者の破綻が続き、利用者の証拠金が返還されないという事態が報道されています。こうした問題は、業者を選ぶ際、信用性の大切さを象徴しています。
FX業者の信頼性が問われる中、大阪証券取引所の参入は大きな注目を集めました。
唯一の公設取引所のFXから
現在のところ、FXをするには2つの手段があります。店頭取引所のFX(業者でFX口座を開設する方法)と東京金融取引所の「くりっく365」です(詳しくはOTC(店頭取引)vsくりっく365)。
店頭取引の場合、FX業者の信頼性が大切で、業者選びは信用できる会社を選ぶ必要があります。
ただ、店頭取引の場合、FX業者のサービスが全般的によく、通貨ペア、手数料が安いなどのメリットがあります。
一方、東京金融取引所の「くりっく365」は、参加業者の信頼性は軒並み高く、税制面での優遇があります。
その分手数料が高く、通貨ペアも少ない、つまりサービスは店頭取引よりも劣る、という具合です。
手数料に関しては、断然店頭取引のFXが安く、くりっく365の割高な感じは否めません。また、くりっく365の通貨ペアは対円のみなので、選択に柔軟性が欠けます。
また、税制の優遇は、大量の資金で、かつ大きな利益を挙げてこそ、その力が発揮されます。元手が少ない場合は、大きなメリットにはならないかもしれません。
こうした店頭FXとくりっく365のサービスの差は、現在公設取引所のFXは東京金融取引所の「くりっく365」だけであり、競争が少ないからと考えられます。
大阪証券取引所のFX参入で何が変わるのか?
こうした現状で、大阪証券取引所のFXが参加するメリットは2つあると思います。
1つは、透明性や安全性が高い公設市場が増えるということで、個人投資家にとって選択肢が増えて、充実じた取引ができるということ。
もう1つは、公設取引所が増えることによる競争の進展。新しい公設取引所が増えれば、当然東京金融取引所の「くりっく365」も黙ってはいないはずです。
現に、今年3月、 くりっく365の通貨ペアが追加されることが決まりました。7通貨ペアから対円ペアが10〜15通貨ペア、ドルの外貨ペアが20〜25通貨と、大幅に拡大されることになっています。
このような競争が進むことで、個人投資家にとって便利な環境が形成されていくのです。
大証のFX、その全貌とは?
現在のところ、大証のスペックで判明していることは下記の通りです。
・開設は2009年3月をめどにスタート
・取引システムは、シンプレクスのシステム
・通貨ペアは9ペア
・取引に必要な証拠金額は3万円程度(くりっく365と同じ証拠金レベル)
あまり真新しいスペックではありませんが、大証の外為取引がどうなるのか、見守っていきます。
(2008/6/21)
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